「健康のためには継続的に身体を動かすのが一番」とわかってはいても、今までの習慣になければなかなか続きにくいのも確かですよね。また、始めてはみたものの「負荷の掛け方が合っているのか不安、でもジムに通うのは大変だし…」なんてお悩みもあるのではないでしょうか?自信がなければ意欲にも繋がりにくいものです。そんなときにおすすめしたいアイテムが『ストレッチポール』です。
ストレッチポールとは?
ストレッチポールとは、特別なアクションをしなくてもきわめて手軽に体幹を鍛えられ、姿勢や肩こりの改善にも役立つストレッチ用品のことです。産後の骨盤矯正にも有用で、名だたる一流アスリートの方々も愛用しています。
そう聞くと、なんだか怪しげに聞こえてしまうかもしれません。しかし日本での販売が開始されてから10年以上経過し、ここ5年ほどのあいだで爆発的に広まった今現在、その効果のほどは多くの人が実証済みと言えるでしょう。
ストレッチポールの主な使い方とおすすめの理由
ストレッチポールのもっとも手軽な使い方として知られているのが、「仰向けで寝転がる」ことでしょう。ポールの中心に背骨を沿わせるように横たわって両腕の力を抜き、深呼吸しながら重力に従うことで、体勢や角度に気を使う必要もなく自然に肩や肩甲骨を伸ばすことができます。
これによって期待できるのが姿勢の改善です。長時間パソコンと向かい合っているとどうしても前傾姿勢になりやすく、それによって招かれる猫背や肩こりは多くの人に共通する慢性的な悩みではないでしょうか?
仕事から帰ってきてストレッチポールにゆっくり寝そべり、はりつめた神経ごと筋肉を弛緩させる。これだけで歪んだ背骨を整えられるという点が、ストレッチポールをおすすめしたい理由のひとつです。
期待できる健康効果
ストレッチポールに横たわり身体を開いた体勢で力を抜くと、自然に筋肉が緩みます。これによって関節の強張りが和らぎ、背骨や骨盤の歪みがリセットされ、身体は本来の正しいバランスへ戻っていくのです。
背骨が整うことで姿勢が改善するというのは先述した通りですが、解消できる悩みは猫背や肩こりだけではありません。首周りを意識的にほぐすことで、スマートフォンの長時間使用によって近年特に増えているストレートネックの改善にも効果が期待できます。
ただし、腰痛に関しては注意が必要です。痛みを感じるときは使用を控えることを第一に、徐々に体幹を鍛えていくイメージを持って無理なく進めていきましょう。標準的な円柱形のストレッチポールは不安定なため、腰にかかる負担が心配な方は半円柱形のハーフカットタイプがおすすめです。
しかしストレッチポールにおいて円柱形がスタンダードなのは、その不安定さゆえに効果的な体幹トレーニングが行えるためでしょう。寝転がったままで身体のバランスを取るために全身の筋肉へと負荷がかかり、効果的にインナーマッスルを鍛える効果も得られます。
また、ストレッチポールはリラックスにも有効的です。床やベッドの上で腕や脚を伸ばそうとすると自分の力が必要ですが、ストレッチポールに力を抜いて横たわれば重力に身を任せるだけで伸びていく心地良さを感じることができるでしょう。
ストレッチポールは正規品と類似品がある?
ストレッチポールを通販で探してみると、見た目は同じなのにちょっと違う名前のものがたくさん検索結果に引っかかりどう違うのかと不思議に思う方もいるかもしれません。結論から言うと、品質はさておき用途に限って言えばほとんどがすべて同じものです。
『ストレッチポール(R)』とストレッチ用ポールの違い
ここまでストレッチポールと表記してきましたが、実はこの名称は特定の商品だけを指し示すものなのです。
正しく『ストレッチポール』と称せるのは商標権を持っているLPN社の当該製品『ストレッチポール(R)』のみであり、その他の類似品は『ヨガポール』『エクササイズポール』などの名称で販売されています。
これらの類似品もすべてひっくるめるなら『ストレッチ用ポール』と呼ぶべきでしょう。類似品=安価で粗末な偽物、というイメージを抱くかもしれません。
しかし、有名なフィットネスクラブや国内の一流メーカーが手がけ、正規の『ストレッチポール(R)』よりも手頃な価格かつ耐久性にも優れた製品も数多く存在しています。
「とりあえず気軽に試してみたい!」という方は、まずこの類似品の中から選んでみてはいかがでしょうか?
フォームローラーとの違い
フォームローラーはストレッチポールの元となった器具です。表面の凹凸で筋肉を覆う膜をほぐす(筋膜リリース)ことを主目的としており、痛みや刺激を得られるのが大きな違いでしょう。メリハリのついたトレーニングに適していると言えます。
一方でストレッチ用ポールは、全身を伸ばす、姿勢を改善する、体幹を鍛える、といった緩いアプローチを行うための作りになっています。身体を作ることより整えることに重きを置くのであれば、ストレッチ用ポールは長期的に続けやすい器具ということです。
自分に合ったストレッチ用ポール選びのポイント
正規品だけではなく類似品が数多くあるストレッチ用ポールは、そのなかでひとつだけ選ぶのはとても悩ましい問題かもしれません。
色や価格が問題ではないとしたら、ストレッチに限らずスポーツ全体に言えることですが、自分の身体に合った道具を使うことがストレスなく続けられるポイントです。
それでは、ストレッチ用ポールを自分の身体に合わせて選ぶとして、一体どのような点に着目すれば良いのか見ていきましょう。
長さについて考えたいポイント
頭から背骨の終点である尾てい骨を支えられる長さなら満足に使うことができます。ストレッチ用ポールの基準と言える『ストレッチポール(R)EX』は公式サイトにて「長さ約98cm」と表記されており、身長制限に下限はあるものの上限は設定されていません。
背の高い方が類似品を探す際はこの値を基準にし、大きく下回るものを避けておくのが無難です。反対に背の低い方は、ハーフサイズと表記されている短いタイプを選択肢に入れるのも良いでしょう。一本40cmのものを縦に並べると80cmになり、持ち運びや収納が簡単な点も利点です。
腰痛改善やリラックスにはハーフカットもおすすめ
高さ(太さ)は15cmのものが多く見られますが、身体に合っていないとバランスを取ることに意外と苦戦する場合があります。
腰痛持ちの方や高齢者の方、リラックス目的でのんびり身体を伸ばしていたい方は、『ストレッチポール(R)MX』に代表される「細め」や「小型」のタイプを使うと快適と感じられるかもしれません。
半円柱形のハーフカットタイプを選ぶのもひとつの手です。類似品の中には面ファスナー部分を合わせると円柱形になる製品もあります。
体重のある方は芯材の耐荷重上限にご注意
『ストレッチポール(R)EX』は300kgの負荷に耐えうる芯材でできていますが、類似品に関しては80kgあたりから耐荷重上限に設定されているものがあります。
体重が平均より重いと感じる方はこの点に注意して購入しましょう。芯材によってはあっという間に潰れてしまうおそれがあります。
【目的別】ストレッチポールおすすめランキング!人気なのはどれ?
「とにかく良質なものを使いたい!」ということであれば、何も迷わずに正規品であるLPN社の『ストレッチポール(R)』シリーズを購入するのが正解でしょう。
しかし、「一万円近くするものをお試しで出すのはちょっと…」という方は、優れた類似品を探してみるのもまた賢明な手段ではないでしょうか?
ここからは、通販サイトなどで検索してみると山ほど出てくる製品の中から、おすすめしたいストレッチ用ポールを種類別のランキングにしてご紹介します。
とにかく手に入れて試してみたい!安価なストレッチ用ポールBEST3
安価で手に入るというのはやはり入り口として魅力的な要素ですが、性能が悪ければ「こんなものか…」というネガティブな感想で終わり、離れてしまう原因となってしまうのも事実です。そこで、2,000円以下の製品に限定した上で高評価を得ているものを選出しました。
第3位【IRONMAN CLUB(鉄人倶楽部)】ピラティス ポール IMC-54
・長さ:91cm
鉄人倶楽部と銘打つだけあってか、他の類似品よりやや硬めです。硬さは単純に頑丈さとも言えるため、身体のコリが頑固な方、体重が気になる方にはおすすめでしょう。身長の高い方は長さもご確認ください。
第2位【soomloom】ヨガポール
・長さ:90cm
soomloomは比較的初心者向けのアウトドア用品やスポーツ用品を製造販売しているメーカーです。使い倒して機能を確かめるにはちょうど良いですし、安価でしっかりとした作りが魅力的です。
第1位【Santasan】ヨガポール
・長さ:98cm
Santasanは電動自転車で知られるタイガー電器のブランドです。正規品と同じ98cmの長さで丸洗いができ、硬さも申し分ありません。
安価なストレッチ用ポールはやはり長期間使えば形が凹んでいってしまうのは致し方ないところですが、その頃にはすでに充分ストレッチ用ポールの有用性を知ることができているはずです。
毎日使い込みたい!素材にこだわった耐久性抜群なストレッチポールおすすめ人気ランキングBEST3
『ストレッチポール(R)』ではなくてもより近いものを使いたいと思うなら、使われている素材に着目するのもひとつの指標となるでしょう。EPE(発泡オレフィン系)樹脂がそれにあたり、耐久性も柔軟性も高い高品質素材として一定の性能を保証してくれます。
ここでは、同様の発泡オレフィン系樹脂を使用したストレッチ用ポールをピックアップしました。
第3位 【ヴィヴィアンストリート】ヨガポール エクササイズマニュアル付
・長さ:100cm
高級素材の発泡オレフィン系樹脂製ですが、低密度であれば比較的安価に手に入れることも可能です。カラーバリエーションは全14色もあるため選ぶ楽しみがあり、さらにはエクササイズマニュアルが付いているのも嬉しいところですね。
第2位 【共和ゴム】 アクシスフォーマー ロゴ カラーシリーズ
・長さ:98cm
国内企業の共和ゴムが製造しており、正規品であるLPN社の『ストレッチポール(R)』と遜色ない性能を持っていると高い評価を得ています。
太さ13cmとやや細身で柔らかいソフトロングもあるため、硬さが気になる方はこちらを選ぶのも良いでしょう。
第1位【ニシ・スポーツ】ケアポール NT7991
・長さ:98cm
製造元であるニシ・スポーツは主に陸上競技機器を製造販売し、投てき器具はIAAF(国際陸上競技連盟)に認定されています。すぎない絶妙な硬さはさすがの一言硬でしょう。安くてもしっかりとしたスポーツ器具メーカーのものを手に入れたいなら、何よりおすすめのストレッチ用ポールです。
実用性も個性も欲しい!変わり種ストレッチポールおすすめ人気ランキングBEST3+1
「スタンダードなストレッチ用ポールはもう経験済み!」あるいは「なんとも殺風景で物足りないから、少し変わったタイプが欲しい」というあなたのために、変わり種のストレッチ用ポールもチェックしてみました。
第3位【LINDSPORTS】ストレッチングクッション ハーフ (2本セット)
・長さ:41cm×2本
LINDSPORTSのストレッチポール ハーフタイプは持ち運びしやすいのが最大の利点ですが、この製品で特筆すべき点は2WAY仕様です。縦に2本並べ82cmの半円柱形として使用するのはもちろんのこと、平らな面に取り付けられた面ファスナーをくっつけるだけで41cmの円柱形へと早変わりするのです。
どうしても身長が低めの方向けではあるものの、個性と利便性は見逃せません。
第2位【共和ゴム】アクシスフォーマー ロングタイプ
・長さ:98cm
見た目でぱっと明るくなるのがこのロングタイプのアクシスフォーマーです。カラーバリエーションに“フォマちゃん”と愛称までついています。
つい寄りかかりたくなるようななんとも癒やされる顔は、部屋の隅でうっかり埃を被せてしまう可能性を低くしてくれること間違いなしでしょう。
第1位 【Ms. RAJA】デザインヨガポール 100cm ロングタイプ
・長さ:100cm
インテリア向けのデザイン重視なだけと思いきや、『ストレッチポール(R)』と同素材の発泡オレフィンを使用し実用性も備えたすぐれものです。URLはペイズリー柄のものですが、他にもダマスク調やトライバル柄などもあるため、自分の好みやお部屋に合うものを選べばお気に入りアイテムになること必至です。
番外編 【TRIGGERPOINT】グリッド フォームローラー
・長さ:33cm
ストレッチ用ポールがなんとなく物足りない、骨や筋肉への強いアプローチが欲しいと感じたとき、源流であるフォームローラーを視野に入れてみてはいかがでしょうか?
TRIGGERPOINTのグリッドフォームローラーのゴリゴリと当たる心地の良い痛みが筋膜を剥がし、しなやかで強い身体作りへと確かなサポートをしてくれることでしょう。
ストレッチポールでリラックスもエクササイズも楽しもう!
ストレッチポールとその類似品であるストレッチ用ポールについての初歩的な使い方、そしてそのバリエーションをご紹介しました。基本的には横たわっているだけで効果の出るものですが、運動の常として熱意を傾ければそれだけ結果がついてくるものです。
ストレッチ用ポールを用いたエクササイズ方法については、LPN社による動画をはじめとした様々なレクチャーがネットに存在しています。入り口は気軽にくぐって、気持ちが乗れば少しずつエクササイズの形を模索していけるのもストレッチ用ポールが持つ魅力のひとつですよ!