スポーツバイクのメンテナンスで、最も頻度が高く重要なのが空気入れです。スポーツバイクの空気圧はママチャリなどと比べて2倍ほどともいわれ、非常に高圧に設定されています。そのため空気が抜けやすく、週に1回程度は空気の充填が必要です。また、スポーツバイクのバルブは特殊な形状をしているため、専用の空気入れをひとつ持っておくことをおすすめします。
自転車用空気入れのバルブは3種類
初めてスポーツバイクを購入したとき、タイヤチューブのバルブを見て、困惑した人も多いのではないでしょうか。多くの人にとって見慣れたママチャリのバルブと、全く違うものが付いています。
ここでは空気入れ以前の基礎知識として、タイヤチューブのバルブの種類について解説していきます。
ママチャリに多いバルブ「英式」
いわゆるママチャリに使われていることの多いバルブが、この英式と言われるタイプです。多くの人に馴染みがあるのはこのタイプではないでしょうか。構造がシンプルで、安価で購入できるのも特徴として挙げられます。
マウンテンバイクなどは「米式」
俗に「アメリカンバルブ」とも呼ばれ、他の2タイプよりもバルブ本体が太いのが特徴として挙げられます。耐久性が高く折れづらいので、ハードに使われるマウンテンバイクなどに採用されています。
スポーツバイクに多い「仏式」
「フレンチバルブ」とも呼ばれ、主にロードバイクやクロスバイクといった、スポーツタイプの自転車に使われています。空気圧の微調整がしやすいのが特徴として挙げられます。
快適な走行性のために空気圧をシビアに調整したいスポーツバイクにとって、最適なタイプのバルブといえるでしょう。
自転車の空気圧管理の重要性とは?
空気圧の管理は、自転車の日々のメンテナンスにおいて間違いなく最重要と言えます。それは自転車の「楽しさ」や「トラブル」などに直結する要素だからです。ここからは、具体的にどういった影響があるのか見ていきましょう。
空気圧が適正でないと即パンク!?
決して言い過ぎではなく、空気圧が適正でない自転車はそれだけでパンクの可能性が跳ね上がります。ロードバイクやクロスバイクのタイヤはママチャリと比べると格段に細く、パンクしやすいのは事実です。
ママチャリでは結構適当に扱っても即パンクとは至りませんが、スポーツバイクの場合はそうもいきません。予期せぬパンクを防ぐという意味で、空気圧の管理がとても大切です。
空気圧がベストな状態だと、とにかく乗っていて楽しい!
スポーツバイクに乗る理由は、「もっと速いスピードで爽快感を味わいたい」「もっと遠くまで行ってみたい」など、人によって様々でしょう。共通して言えるのは「快適でありたい」ということではないでしょうか。
しかし、せっかく購入した自転車もタイヤの空気圧が適正でないと宝の持ち腐れです。空気圧が低すぎるとタイヤがたわみ過ぎてしまい、スピードが出づらくなってしまいます。
反対に空気圧が高すぎると、路面の少しの段差などで強い衝撃がきてしまい、乗り心地が悪くなってしまいます。空気圧を適正に調整することで、どちらも両立することが可能です。快適な自転車ライフのために、空気圧の管理は必須項目と言えるでしょう。
空気入れの正しい選び方3つのポイント
数ある商品の中から空気入れを選ぶ際、いくつかポイントをまとめました。初めて空気入れを買うのでどれにしたらいいかわからない人は、特に参考にしてみてください。
ゲージは必須
空気入れを選ぶとき、必ず必要なのがゲージです。いわゆる、空気圧を見るための「メーター」ですが、これがあるのとないのとでは、自転車の乗り心地そのものが変わってきます。
タイヤには必ず適正な空気圧が設定されています。空気圧が適正でない場合、乗り心地が悪くなるばかりか、パンクの可能性も高くなってしまいます。必ずゲージのついた空気入れを使用し、適正な空気圧に調整するようにしましょう。
最大空気圧をチェック
空気入れが対応している空気圧も忘れずにチェックしておきましょう。前述した通り、スポーツバイクの場合は空気圧の調整がとても大切です。
「せっかく買った空気入れが、自分のタイヤの適正空気圧まで対応していなかった…!」なんてことにならないためにも、購入の前に最大でいくらまで対応しているのか、きちんと確認しておきましょう。
小柄な人は空気入れの高さも考慮して
つい見落としてしまうことが多いですが、小柄な人は空気入れそのものの高さも確認しておきましょう。空気入れはハンドル部を引き伸ばし、下に押し込むようにして使います。
ハンドル部を最大に引き伸ばしたときの高さが胸の辺りまで来てしまうと、押し込みにくく作業性がとても悪くなってしまいます。快適に作業をするためにも、ハンドル部を引き伸ばしたときにどれくらいの高さになるのか、念のために確認しておきましょう。
おすすめの自転車用空気入れトップ10!
ここからは、おすすめの空気入れをランキング形式で紹介していきます。使い勝手はもちろん、価格やデザインなども加味して、本当におすすめできるランキングです。
第10位【パナレーサー】空気入れ 楽々ポンプ エアゲージ付 米式/英式/仏式バルブ対応
ボディを樹脂製にするなど、低コスト化を図ったモデルで、同ブランドの中でも廉価版という位置づけです。それでもこの価格は十分魅力があると言えるでしょう。
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第9位【PWT】自転車空気入れ フロアポンプ ゲージ付き 米式/仏式/英式バルブ対応 160psi
英式、米式、仏式に対応可能なツインヘッドバルブ、視認性のよい大型ゲージ、握りやすい太さのハンドルなど、申し分ない仕様にも関わらず、その定価は約2,000円と衝撃のプライスです。
プラスチック素材が多かったりと、低コストを感じさせる部分はありますが、使用には全く問題ありません。空気入れにあまりお金をかけられない、という人にはとても嬉しい商品ではないでしょうか。
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第8位【トピーク】ターボ モーフ G
これにより体重をかけてハンドルを押し込めますので、力の弱い女性の方でも苦労せずに空気を入れられます。もちろんゲージも搭載していますので、空気圧調整も問題ありません。
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第7位 【ジーヨ】GF-5525V フロアポンプ
また、視認性の良い2.5インチゲージを搭載しており、使い勝手も高評価です。それでいて価格設定がリーズナブルなのも嬉しいポイントと言えます。
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第6位 【サーファス】FP-200 フロアポンプ
また、カラーリングが豊富なのも特徴で、全8色展開されています。好みに合わせて好きな色をチョイスできるのは嬉しいですね。
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第5位 【トピーク】ジョーブロー スポーツスリー
ジョーブローが支持される理由は、安定感と操作性の良さにあります。適度な重量と大判のベースのおかげでフラつきとは無縁、実際に空気を入れるときも安心して力を込めることができます。
また、ハンドル部も滑らかなデザインで手によく馴染み、痛みや違和感もなく作業することができます。そして、トピーク最大の特徴が「エアリリース機構」の採用です。入れすぎた空気をワンタッチで抜くことができます。
実際にサイクルショップなどで目にする機会も多く、品質も申し分ありません。持っておいて間違いのない商品と言えるでしょう。
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第4位【サーファス】FP-200 デジタルゲージ
プラスマイナス1%の範囲で計測が可能なので、空気圧管理を重要視している方には特におすすめです。
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第3位 【レザイン】スチールフロアドライブ
ゲージも大きめで視認性がよく、作業性も申し分ありません。スタイリッシュなシルバーと、クールなブラックのカラーリングは、シンプルながらとても特徴的です。おしゃれでこだわりのある方に特におすすめしたい商品です。
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第2位 【パナレーサー】BFP-04AGA3 アルミポンプ
また、英式、仏式、米式の3タイプのバルブに対応していますので、何台かの自転車を使いまわす場合や、家族で共用するのにも向いています。
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第1位 【トピーク】ジョーブローターボ
ゲージが上部に配置されており視認性がよいこと、動作がとにかくスムーズなこと、ハンドルがラバー加工されており握りやすいこと、ゲージ周りのメッキ加工などデザイン性に優れていることなど、フロアポンプに求められるおおよその要素を網羅しています。
買って失敗した、と思うことのない秀逸な商品と言えるでしょう。
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仏式バルブの空気の入れ方7つのコツとは?
スポーツバイクに乗り慣れていない場合、仏式バルブを扱うのも初めてという人が多いのではないでしょうか。ママチャリの英式バルブとは若干扱いが違いますので、手順に沿っていくつかコツを抑えておきましょう。
タイヤの適正空気圧をチェック
一番初めに、タイヤに設定されている適正空気圧をチェックしましょう。つい忘れてしまいそうになりますが、快適な乗り心地のためにとても大切なことです。
適正空気圧はタイヤ側面に印字されています。しかし、その表示については各メーカーで統一されておらず、読み方には注意が必要です。なお、メーカーによって表示に使われる単位も様々ですが、大体の空気入れのゲージには各単位が表示されているので、あまり心配はいりません。
空気圧の「範囲」が印字されている場合
タイヤの側面を見たとき、「455-700kpa」や「65-100PSI」などと印字されていれば、その範囲内で空気圧を調整してください、という意味になります。
空気圧の「上限」のみが印字されている場合
タイヤ側面に「MAX7.0bar」などと印字されていれば、それ以上空気を入れてはいけません、という意味になります。下限はその数値の7割程度と考えておきましょう。その範囲内に空気圧を調整してくださいね。
バルブを緩める
空気入れをバルブにセットする前に、バルブを緩めるのを忘れないようにしましょう。空気が入らない!というときは、これを忘れていることが多いです。
空気を少し抜く
空気を少し抜くことは、スムーズに作業するために必要な手順です。バルブを緩めたら、先端の小さな部品を指で押してみましょう。「プシュッ」と空気が抜けるはずです。この先端の部品は、バルブコアと呼ばれています。
こうして一旦空気を抜いておくことで、空気の通り道がスムーズになり、後の作業効率が良くなります。
空気入れを正しくセット
バルブに空気入れをセットするときは、バルブに対して垂直に押し込むようにして入れましょう。このとき誤って斜めに押し込んでしまうと、空気がうまく入れられないばかりか、最悪の場合バルブを破損させてしまいます。
押し込む方向が正しければ、バルブはスムーズに空気入れに入ってくれます。力任せに扱わないように注意しましょう。
ポンプは大きく動かす
実際に空気を入れるときは、ハンドル部を最大まで伸ばして大きくポンプを動かすようにしましょう。少しずつ操作しても空気は少しずつしか入っていきません。大きくポンプを動かした方が、スムーズに作業することができますよ。
空気圧を微調整
適正な空気圧付近まで空気が入ったら、ここからは少しずつ空気を入れていきます。もし、それ以上に空気が入ってしまったら、バルブコアを押して空気を少し抜いて、再度微調整を行いましょう。空気が入り過ぎていても、乗り心地はよくありません。
バルブをしっかり締める
空気圧を調整し終わって満足してはいけません。最初に緩めたバルブをしっかり締めておきましょう。最後の一手間でつい忘れてしまいそうになりますが、ここを忘れてしまうとまたすぐ空気が抜けてしまいます。
終わりよければ全てよし、ではありませんが、最後の仕上げまでしっかり作業しておきましょう。
空気入れは必須アイテム!自転車購入の際はあわせてチェックしよう
自転車のメンテナンスの中でも最も頻度が高いのが、空気の補充です。空気圧の管理ができていないと乗り心地が悪くなるばかりか、パンクなどのトラブルにも直結します。
空気入れは自転車を乗る際の必須アイテムです。自転車購入の際は忘れずにチェックしておきましょう。